4週間で『νガンダム一強』ではなくなった
発売直後はνガンダム、ストライクフリーダム、MFの3テーマが目立ち、特にνガンダムが環境の基準として評価されていました。
しかし、4週間分の大会結果やオンライン対戦データが集まった現在、環境は『νガンダム一強』と呼べる状態ではなくなっています。大型ユニットの種類よりも、それを出すまでに盤面とシールドで不利にならない構築が結果を残すようになりました。
この記事では、国内店舗大会の上位記録、非公式オンライン対戦のWeek2集計、海外リージョナルの結果を分けて確認します。集計対象と大会形式が異なるため、単純に一つの勝率へまとめず、共通して見える構造を評価します。
- 国内店舗大会:GCG STATSのニュータイプチャレンジ MISSION4・Top4記録
- オンライン対戦:Mobile Suit ArenaのGD05環境Week2集計
- 海外大会:ロッテルダム、シドニー、マドリードのリージョナル結果
- 確認基準日:2026年8月22日。進行中の集計は今後変動する
8月の大会上位は5つの色組み合わせに集中
8月22日に確認したニュータイプチャレンジ2026 MISSION4では、204店舗、953件のTop4デッキが記録されています。上位の色分布は次のとおりです。
上位5組だけで全体の85.7%を占めています。ただし、これはアーキタイプ別ではなく、色の組み合わせごとの集計です。例えば青紫にはストライクフリーダム+鉄血、純粋な鉄血、バルバトスアグロなど複数の構築が含まれます。
それでも、青緑、青紫、緑紫、青白、赤白の5組が、現在の国内大会上位を形成していることは読み取れます。大型LRの名前だけでなく、序盤に使われる色とパッケージまで見る必要があります。
| 色の組み合わせ | 上位シェア | 主な構築 |
|---|---|---|
| 青緑 | 31.3% | νガンダム、青緑アグロ |
| 青紫 | 17.4% | ストフリ+鉄血、バルバトス系 |
| 緑紫 | 13.7% | ジオン/ネオ・ジオン系 |
| 青白 | 12.6% | ストフリブロッカー、SEED系 |
| 赤白 | 10.7% | MF |
| 青赤 | 8.8% | ストフリ、クシャトリヤ系 |
| 赤紫 | 2.3% | 赤紫混成 |
最も評価を上げたストライクフリーダム
発売直後に最も注目されていたのはνガンダムでしたが、4週間を通して評価を上げたのはストライクフリーダムだと思います。
非公式オンライン対戦環境『Mobile Suit Arena』のGD05環境Week2では、ストライクフリーダムを採用した複数の構築が使用率と勝率を残しています。ストライクフリーダム単体の使用率ではなく、複数の型を合わせて考える必要があります。
海外でも、ストライクフリーダムはロッテルダム、シドニー、マドリードのリージョナルを続けて優勝しました。異なる地域で結果を残したことは、特定のローカル環境だけに依存したデッキではないことを示します。
ストライクフリーダムの強さは、早いターンに着地できることだけではありません。鉄血、白ブロッカー、リガ・ミリティア、バンシィといった既存の序盤パッケージを利用し、最後の勝ち筋として採用できることが大きい。
新弾の大型ユニットを中心にデッキを作るのではなく、すでに実績のある序盤の動きへ、新しい大型ユニットを接続する。これがGD05環境における一つの答えになっています。
| 構築 | 使用率 | 勝率 |
|---|---|---|
| ストフリ+バルバトスルプス | 8.0% | 56.7% |
| ストフリ+バンシィ | 7.4% | 51.9% |
| ストフリブロッカー | 7.0% | 55.7% |
| ストフリ+リガ・ミリティア | 5.8% | 54.6% |
νガンダムは一強ではなくなったが、まだ環境の基準
νガンダムは、オンライン対戦環境でWeek1の使用率19.0%・勝率54.0%から、Week2の使用率18.0%・勝率53.0%へ推移しています。使用率と勝率は少しずつ低下していますが、それでも十分に高い数字です。
店舗大会でも、ガンタンク、リック・ドム、ザクⅡ、ジェガン、リ・ガズィを厚く採用した青緑νガンダムが継続して優勝・上位入賞しています。
現在のνガンダムは、大型ユニットを中心にしたコントロールデッキというより、アグロデッキを少し遅くし、終盤の処理能力を加えた構築に近い。序盤から小型ユニットを並べてシールドを削り、相手が盤面を返そうとしたところへνガンダムを着地させます。
そのため、νガンダムだけを対策しても間に合いません。νガンダムが出る前のガンタンク、リ・ガズィ、ジェガンをどう処理するかまで考える必要があります。一強ではなくなりましたが、現在も対面基準から外せないデッキです。
| 期間 | 使用率 | 勝率 |
|---|---|---|
| Week1 | 19.0% | 54.0% |
| Week2 | 18.0% | 53.0% |
MFは環境上位だが、突出した存在ではない
MFは赤白を代表するデッキであり、店舗大会での優勝も多い。一方、オンライン対戦では使用率12.0%に対して勝率50.9%となっています。使用者は多いものの、全体の勝率はほぼ五分です。
これはMFが弱いというより、発売直後よりも対策が共有されてきた影響が大きいと考えています。ガンダムマックスターをすぐに無理して処理しない。リンク成立前にバウンスする。ライジングガンダムやシャイニングガンダムへつながる盤面を残さない。
こうした処理順が理解されることで、MF側の一方的な展開を防げるようになってきました。MFは現在も環境上位ですが、対策不能なデッキではありません。リンク、バウンス、レスト状態のユニットをどう扱うかという、プレイヤー側の判断が結果に表れやすいデッキになっています。
白ブロッカー増加予測の答え合わせ
【9月2日追記・解釈の訂正】白を含む色の比率だけでは、ブロッカー採用の増加を確認できません。本節の「予測は概ね当たった」という評価は根拠が不十分でした。追加のMSA Week3ではストフリブロッカー型の使用率上昇を確認できたため、8月末振り返り記事で改めて検証しています。
8月22日のMISSION4集計では、白を含む青白、赤白、緑白、白紫は240件で、953件中約25.2%です。また、オンライン対戦のストフリブロッカー型は勝率55.7%を維持しています。
ただし、白ブロッカーを多く採用すれば、そのまま勝てるわけではありません。オンライン対戦におけるウイングゼロブロッカー型は、Week2で使用率1.4%、勝率41.4%でした。
ここから見えてくるのは、白ブロッカーは勝ち筋ではなく、勝ち筋へ到達するための時間を作るカードだということです。ストライクフリーダムが着地するまで守る白ブロッカーは強い。しかし、守った後の勝ち筋が弱ければ、相手の大型ユニットに押し返されます。
学園デッキが抱えている『耐えることはできても、勝ち切る形が見えにくい』という問題にもつながっています。
環境は大型LR中心に見えて、実際にはアグロ化している
オンライン対戦では、シャア・アズナブルを採用したバルバトスアグロが、使用率4.1%ながら勝率60.5%を記録しています。
店舗大会でも、ガンダム、アムロ、シャア専用ザクⅡ、ザクⅡ、リック・ドム、ジオングなどを採用した高速構築が結果を残しています。
現在の環境は、純粋なアグロデッキだけで構成されているわけではありません。しかし、序盤をアグロと同じ速度で進められないデッキは、大型ユニットを使う段階まで試合を持ち込めなくなっています。
大型LRが目立つ環境でありながら、デッキに求められているのはLv2~4の展開力です。以前から考えていた『行き着く先はアグロ』という見立ては、現在の大会結果にも表れ始めています。
既存テーマは単独よりもパッケージとして生き残る
GD05環境では、過去のテーマがそのまま復権したわけではありません。リガ・ミリティアは純粋なVガンダムデッキよりも、ストライクフリーダムの序盤を支えるパッケージとして結果を残しています。
バンシィも単独テーマではなく、ストライクフリーダムと組み合わせた構築が使われています。鉄血も同様です。従来のバルバトス基盤にストライクフリーダムを加えることで、序盤の安定性と終盤の決定力を両立しています。
新弾のカードだけで構築するのではなく、既存テーマの得意な時間帯とGD05の大型ユニットを組み合わせる。現在はテーマ単位ではなく、『序盤・中盤・終盤の役割単位』でカードが選ばれる環境へ変化しています。
発売4週間後の暫定評価
現時点での環境位置を整理すると、次のようになります。これはデッキの絶対的な強さだけを示したものではありません。使用率、オンライン勝率、店舗大会結果、構築の安定性をまとめた暫定評価です。
特に中堅以下は地域差が大きく、ローカル環境によって立ち位置が変わる可能性があります。オンラインと国内店舗大会で色分布が異なるため、順位ではなく『対戦準備で外せない範囲』として使うのが適切です。
| 環境位置 | 主なデッキ |
|---|---|
| 最上位 | ストフリ+鉄血、ストフリブロッカー、νガンダム |
| 上位 | MF、バルバトスアグロ、ストフリ+リガ・ミリティア |
| 中堅上位 | フリーダムバンシィ、青緑ジオン、サザビー、緑白ウイング |
| 苦戦中 | 学園、純V、ファントムペイン、従来型ウイングゼロブロッカー |
次週に見ること
次週は、増加しているストフリ+鉄血に対して、白ブロッカー、MF、νガンダムがどのような対策を取るのかを観測します。
また、単独テーマとして苦戦している学園、Vガンダム、ウイングが、別の勝ち筋と組み合わせることで環境へ戻れるのかにも注目します。守ること自体ではなく、守った後に何で勝つのかが、次の構築変化を決めるはずです。
ストライクフリーダム、νガンダム、MFが中心にいることは間違いありません。しかし、大型LRが目立つ環境で実際に競われているのは、Lv6以降の強さより、そこへ到達するまでの盤面とシールドです。勝敗は大型が出る前から始まっており、現在の環境を決めているのは序盤の完成度です。
カードプールや大会環境の変化により評価は更新されます。購入・デッキ選択は、ご自身で最新の公式情報も確認したうえで判断してください。